なんて決意をしていると、受付であたし達の番に。
「2名で、これ、お願いします」
「え……」
翔太が頼んだのは、ホラー映画じゃなくて、アクション映画。
「席、一番後ろでいい?」
「う、うん」
受付が終わり、時間がくるまで館内にあるファーストフード店に入った。
「ねぇ、翔太……」
「ん?」
「ホラー映画じゃなくて、よかったの……?」
「……あのなぁ」
翔太は呆れ顔で、人差し指であたしの額をツンと叩いた。
「あからさま“ホラー苦手です”って顔をしてたくせに、何言ってんだよ」
「え、そんな顔してた……?」
「してた。どーせ、ここまで連れてきてもらっといて言えない、なんて思ってたんだろ」
「う……」
ず、図星……。
「彼氏なんだから、金払うのも彼女優先するのも当たり前。男からしたら、彼女の我が侭聞くのが楽しみなんだっつの」
「……M」
「うるせっ」
「嘘。ありがとっ」

