「真優ちゃん」

「ん?」

「その人と会ったら、今度は俺と会って欲しい」

「うん、わかった」

「……その時さ、真優ちゃんの素直な気持ちを聞かせて」

そう言う悠太君は、すごく切なそうで。

あたしは頷く事しかできなかった。

悠太君が学校に行くと同時に、あたしも自分の家に戻り、シャワーを浴びて私服に着替える。

悠太君からもらったメモに書いてある場所は、ここから2つ先にある駅の中に入っているカフェ。

そんなに遠くないな。

待ち合わせは11時だし……そろそろ、かな。

あたしはバッグをもって、家を出る。


電車に乗って、2つ先の駅で降りる。

待ち合わせ場所に行くと、あたしは思わず目を丸くした。

カフェの中であたしに手を振っている人は、美沙さん。