「とりあえず、映画見に行って、そんでイルミネーション見てって感じでいい?」
「うんっ」
「んじゃ、映画行きますか」
そう言って、悠太君はあたしの手を握った。
悠太君の手は、温かくて、大きくて……すごく、心地よかった。
映画はクリスマスがテーマの恋愛もの。
見に来ているのは、やっぱりカップルばかり。
映画が終われば、イルミネーションを見に、街を歩く。
「悠太君は、いっぱい彼女いたの?」
「まぁね。星の数くらいは」
「あははっ」
「けど、どの女も俺の金目当てか、ミーハー」
「……でも、いつか、
悠太君の全部を好きになってくれる人が現れるよ」
「……それが真優ちゃんだったらって、俺は願うよ」
止まった場所は、イルミネーションが綺麗と有名な大きなクリスマスツリー。
「好きだよ、真優ちゃん。俺の隣でずっと笑っていてください」

