廊下を、全力疾走で走るあたし。

遠くから、教師の怒声が聞こえたり。

すれ違う人の中に、浦辺君が少し切なそうに立っていて。


ねぇ、翔太。

あたし、まだ翔太に伝えてないことがたくさんあるよ。


本当は、行って欲しくなんかないこと。

ずっと好きだってこと。

悠太君の、本当の気持ち。



どれもどれも、全部伝えたい。



ねぇ、翔太……。


翔太に、1つだけ聞きたいことがあるの。


お願いだから、


答えて。