「どう? 喜んで襲われる気になった?」

あたしのシャツのボタンを外していく悠太君。

そっと悠太君の顔が近づいてきたとき、資料室のドアが勢いよく開いた。


「……っにしてんだよッ!!!!」


「……しょ、うた……」

「タイミング悪いなぁ、兄貴」

翔太は、悠太君の胸ぐらを掴む。

「悠太、お前な」

「兄貴、俺を殴るのは勝手だけど、俺は容赦しないよ。兄貴が親父のとこに行くまで、容赦はしない。兄貴もわかってるから、真優ちゃんに俺に近づくなって言ってたんだろ?」

あ……。

何度も、翔太に言われてた。

……ずっと、心配そうな、不安そうな顔をして。

翔太は悠太君の胸ぐらをゆっくり話した。

「いい返事、待ってるよ兄貴」

そう言って、悠太君は資料室を出て行った。