「お願い……っ」
怖い。
悠太君の目が、いつもと違う。
子供っぽい無邪気な目とは違って、冷たくて冷えきった目。
悠太君は、グッとあたしの手首を引っ張り、床へと押し倒す。
「まだ兄貴とシてなかったんだ。兄貴も随分惚れ込んでんなぁ……」
「お願い、離して……っ!」
「いいね、その反応。最近喜ぶ奴ばっかだったから、そーやって拒む子、いなくてつまんなかったんだよねー」
どうしよう、どうしよう。
悠太君の目、本気だ。
「真優ちゃんの泣き顔、超そそる」
そう言って、悠太君はあたしの唇に自分の唇を押し付けた。
無理矢理舌を入れられて、必死にもがくけど、全然敵わなくて。
「キスへったくそ。いつも兄貴と何してんだか。兄貴も、なんでこんな子をかばってんだろうねー」
え……、庇う??

