「ゆ、悠太君! ビックリさせないでよ!」 「あははっ。ごめんごめん」 「もう……ほら、戻ろ?」 あたしは、そっと資料室のドアに手をかける。 「なんで俺が、ここでサボってたと思う?」 「え?」 振り返ると、首筋に悠太君の唇が当てられて。 「ゃっ」 離れようとしても、男と女の力の差。 ビクともしなくて。 「ふ、良い声」 「や、やめて……っ」 「こういうこと、兄貴ともしたことない?」 悠太君は、首筋に唇を当てながら、あたしのシャツのボタンに手をかける。