放課後になれば、今日も実行委員の仕事のため、教室で作業中。
そして、いつも通り、悠太君はいなくて。
さっきまでいたのに……。
「豊崎さん、相原くん資料室に工具取りに行ったと思うんだけど、ちょっと見てきてくれる?」
「あ、はい!」
資料室って、そんな迷うような場所にはないはずなんだけどなぁ……。
同じ3階の一番端にある。
もしかして、また女の子と……??
あたしは、資料室のドアをコンコンと叩いた。
「……あれ」
返事が返ってこない。
あたしは「失礼しまーす……」と、資料室のドアをゆっくり開いた。
「……きゃっ」
すると、急に腕を引っ張られ、資料室のドアがしまる音。
な、何事……??
あたしは、誰かの胸の中にいて。
目を上に向ければ、悠太君がニコッと笑っていた。

