【完】999本のバラを君に。







桜の木に座って寄りかかる翔太。

「座れよ」

「……うん」

つき合う前も、こうやって2人でサボったっけ。

「真優はさ、高校卒業したらどーすんの?」

「なに、いきなり」

「んー気になって」

「うーんと、特に夢とか決まってないからなー……。翔太は?」

「俺は親父の会社で働かされるっ」

「そっか……」

一応お兄さんだもんね……。

「でも、どーだろうな。親父は弟に継がせるから、俺が継ぐのはちっさいとこかもな」

「翔太はさ、先生とか似合うんじゃない?」

「先生?」

「うん、学校の先生とか」

うん、似合う似合う。

翔太ちょっと、子供っぽいところあるし。