桜の木に座って寄りかかる翔太。
「座れよ」
「……うん」
つき合う前も、こうやって2人でサボったっけ。
「真優はさ、高校卒業したらどーすんの?」
「なに、いきなり」
「んー気になって」
「うーんと、特に夢とか決まってないからなー……。翔太は?」
「俺は親父の会社で働かされるっ」
「そっか……」
一応お兄さんだもんね……。
「でも、どーだろうな。親父は弟に継がせるから、俺が継ぐのはちっさいとこかもな」
「翔太はさ、先生とか似合うんじゃない?」
「先生?」
「うん、学校の先生とか」
うん、似合う似合う。
翔太ちょっと、子供っぽいところあるし。

