「美沙は?」

「帰ったよ。翔太によろしくって」

「そっか。点火式何時からだっけ?」

「18時半」

「それまで遊びまくろーぜ!」

「うんっ!」

翔太はあたしの手をとって歩き出す。

それから、お化け屋敷に行ったり、フランクフルトを食べたり。

ずっと2人で笑いながら校舎を歩き回った。

気づいたらもう、点火式の時間で。

「真優、桜の木行こーぜ」

「え、点火式いいの?」

「あそこからでも見れるって」

翔太は楽しそうに、あたしの手を引っ張る。

そんな姿に、思わず小さく吹き出す。

子供っぽすぎだよ、翔太。