「そうだ。ねぇ、そのリングに刻んであるブランド名の意味、知ってる?」

「いえ……。翔太、教えてくれなくて」

「あははっ。だろうねっ! 超クサいし、超恥ずかしいもん。あのね」


美沙さんは、あたしの耳元で、優しい声で教えてくれた。



「翔太、ほんとに真優ちゃんが好きなんだね」


美沙さんの言葉に、あたしの瞳から涙が溢れ出した。




翔太……。

翔太の、愛が体中に広がっていく気がした。

この小さなリング込められた、翔太の大きな愛。




“amore mio”



“私の愛する人”