くりんsaid
 「男子なんて大嫌いですぅー」
  あ、ここは学校だった・・・。あー、
 とんでもない事しちゃったな・・・。こ 
 れじゃあ、一生純粋な恋愛なんて、
 出来っこないよぉー。
  あ、申し遅れました。私は、上田
 くりん(うえたくりん)です。今は
 中学一年生。中学校に進級したばか
 りなんです。でも、実は学内の中学
 校じゃなくて、私立の中学校に通っ
 て、いるんですよ。それは・・・ある思
 い出があるからなのですよ。聞きた
 いんですなら、話しますよ。
 ─小学校三年生の頃─
 「上田、放課後に体育倉庫裏に来て
 だって、畦田健太(あぜたけんた)
 からの伝言でーす」
  嘘っ??私が、この何でも出来て完  璧な人に呼び出されるんだろう・・・。
 どうしてもなのかな??もしかして・・・
 こ...告白!?んー、ないない。絶対に
 ないない。と思ったら、放課後間近
 だった・・・。早くしないと怒られるよ
 ー。急げー私。
 「はぁはぁ・・・。疲れたー。」
 「上田、遅いぞ遅刻だぞ。あと5分
 遅かったら、帰ってたぞ??本当にあ
 いかわらずなんだから・・・。」
  はい??私っていつも遅刻してたっ
 け??してないと思うんだけど・・・。
 「お前の事が好きです。」
  な・・・なんと!!好きですと!?いや、
 ありえないと思う。クラス、いや学  年で一番地味なこの私に告白なんて
 ・・・絶対に嘘。私を騙しているだけよ
 ね・・・??絶対に信じらんないよ。
 「お前、嘘だと思ってるんだろ??そ  わんなことないから。ほらっ(チュ)
 」
  わー。どうしましょー。困ったー
 でーす。 


 ・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・うん・・決めた・・・
 まだ信じらんないけど、本当にしと
 くよ。 
 「ありがとう」
  本当にうれしいよ。こんな私が、
 よくモテる男子に告白されるなん
 てね・・・。こんな事ってあるん
 だね。
 「じゃあ、また明日」
 「うん!」
  はぁは。今日は嬉しかったぁぁ。
 あれ??あいつ、逃げ足みたいに早い
 なぁ。私も帰ろ。