そして、この国は政神一体の宗教国家で、法王が治める国では法王陛下の権限は絶対だった…

「ああ…つまり君は、それを法王陛下に伝えた所、いきなりここに監禁されちゃったわけね…」

納得いったとばかりに、レンリとミカサがうなずいている…

「そうよ、良く分かったわね…私は国民に伝えるべきだと進言したら、他言に無用だって言われて…自分たちだけ逃げるつもりだったなんて…」

フレイヤはくやしそうに、こぶしを握りしめた。

「…事情は良く分かったわ…優先順位を決めて動きましょう…フレイヤ、海に沈むまでの時間は分かる?」

冷静なお姉言葉で、ミカサがたずねた。

「…ハッキリとは分からないわ…でも、今すぐにって事はないと思う…この地震…ジワジワ大地が沈む準備をしている証拠よ…」

「分かった…じゃ、封印を先に頼めるかい?フレイヤ」

レンリが落ち着いた声で言った。