天使の涙


「ごめん。散らかってるんだけど。」

ついたのは、マンションだった。

お金持ちなのか。

散らかってるというわりには綺麗だと思うんだけど。

机の上にコップをふたつ置いた。

「どーぞ。喉乾いてるでしょ?」

「あ…ありがとう。」

氷の入った冷たい麦茶を体に流し込む。

そういえば喉乾いてたな…。

「目を覚ましたらここに居て、ついでに警察に捕まったわけだ?」

こくんと一回頷くと成る程と言った。

「おまけに記憶喪失?」

記憶喪失。

きおくそうしつ。

キオクソウシツ?