天使の涙


椎名を教室に残しさっさと教室をでる。

私を呼ぶ声が聞こえたけど、そんなのもうどうでもいい。

早く、この空間から出たくてしょうがない。

学校を出ると一気に気温が上がった。

暑い…。

シャツの第二ボタンを開け、髪を腕に付けていたゴムでまとめた。

気づいたらマンションの前に着いていた。

そういえば私、鍵をもっていない。

今更こんなことに気づいた私は椎名を待つことにした。

まだかな…。

暑い。

とにかく暑い。

蝉の声が頭に響く。

夏は嫌いだ。