俺が彼女を抱けない理由

大きな看板が出てるわけでもなく外からはそれが何なのか分からない。

いかにも隠れ家的なそのお店はドアを開けるといい匂いが広がっていて厨房はオープンキッチンになっている




「結城くんイタリアン好き?」

「あ〜普通に」


「普通かぁ〜」

自信満々に連れてきたのにこの俺の態度はいい気がしないんだろう。


「じゃ次行こうっ」


「いやっ。ここでいいよ」


「。。。でも」


「ピザとかある?」



「うん!ある」


「それ食べたい」


タマキは嬉しそうに俺を奥の席に連れて行く。


俺は内心ホッとして今日一日彼女に逆らわないでおこうと決めた。



「あっタマキさん、いらっしゃい」

年は40才くらいだろう。


この店を任されている責任者のように見える。




「こんにちわ。一番おいしいピザ持ってきて下さいっ」



「はい。ごゆくっり」


20分くらいして大きなピザが運ばれてきた。


「こんなに食べれないだろ?」


「いいからいいから」