俺が彼女を抱けない理由

「じゃあまぁ今日も部活がんばりますかっ!」



「また帰りにな」


「今日は二人で帰りまぁす!」



「分かったよ。お幸せに〜」



そういって瞬と夕実ちゃんはサッカー部の部室へと歩いていった。



「じゃアタシも着替えてくる」



香川が部室に入った後、ジャージに着替えた三浦とすれ違う。


「なぁ結城?」


「ん?」


「今日の練習ロードだって」



「そっか」


「。。。。」


「えっ?何?」



「。。。。」



明らかに俺に話したい事はそんな事じゃないのが分かる。



「三浦?どしたぁ?」


「あのさ。。。さっき香川達と話してたの聞こえちゃったんだけど。。。」



「うん」



「葵って。。。坂井葵?」



「・・・そうなのかな?俺よく知らないんだぁ。香川に聞いてみたら?」


「いゃ。。。」



タイミングよくスパイクを片手に部室から香川が出てきた。



「あっ沙希ちゃ〜ん」


「なに気持ち悪いっ!」


きたっ!先制パンチ。



「葵ちゃんって坂井って言うの?」


「拓。。。怖いから。。。もう調べたの??笑」




「違うって。。あってるならいい」




「はいは〜い。じゃアタシ、アップしてくるから」



「三浦、そうだってよ」