俺が彼女を抱けない理由


「高井さんに一言言ってやるっ!!」

舞台当日夕実ちゃんは相当気合いが入ってた。

兄貴はほんとにいい人だから俺たちの事を楽屋にまで呼んでくれた。


「おい。夕実余計な事いうなよ」


瞬に注意されても夕実ちゃんは聞く耳を持たない。


楽屋をノックすると中田さんがでてきた。


「お久しぶりです。」



「。。。」


中田さんは軽く会釈しただけで沙希の姿を探しているようだった。

その後ろから兄貴が顔をだす。

「生の高井祐介。。。」


今まで気合十分だった夕実ちゃんも放心状態で何も言えない。


兄貴にはそれくらいのオーラがあった。


「かっこいい。。。」


「おい、夕実。なんか高井さんにいう事あるんじゃなかった?笑」

夕実ちゃんが瞬を殴る。

それをみながら俺と葵は笑ってた。


「沙希は元気なのかな?」

兄貴の言葉にみんなが驚いたような顔をする。


「元気ですよ」


「そっか。ならよかった」

兄貴はニコッとして安心したようだった。


「そろそろ着替えないと」


「あっ。忙しいときにすみません」


そういって俺たちは客席へと向かった。


前に見たときは隣に沙希もいたな。。。


そんな事を考えていると客席が真っ暗になった。