俺が彼女を抱けない理由




どこから集まってきたのか多くのカップルがツリーの前で写真を撮ったり自分たちだけの世界に入っている。


「葵?プレゼント開けていい?」


「いいよぉ」


「お〜ありがと」


中にはシルバーのzippo

俺100円ライターしか使ってないもんな。。。笑

「じゃあ俺からはこれ」


「えっ何?」



「開けてみて」


「うん」



赤いリボンを丁寧に解き白い小さな箱を開ける。


「えっ??指輪。。。」




「兄貴に先越されたけど。。貸してみ」



葵から受け取った指輪を葵の左手薬指につける。


「ごめん。。ちょっと大きいな。。。」




「。。。。」




「葵?」




「・・・拓ちゃん」


「ん?」


「ほんとにアタシでいいの?」



「当たり前だろ?」




「拓ちゃん。。。」



「ん?」



そのまま葵は泣き崩れた。


その葵をゆっくりと抱き寄せる。





そして俺は初めて葵にキスをした。


これからもずっと葵と一緒にいたい。


本当にそう思った。





でも知らず知らずのうちに俺は葵を傷つけていたんだ。