12月24日
外はやっぱり雪で朝から事故渋滞が絶えない。
この日のために毎日毎日残業してできる仕事はすべて終わらせた。
後は今日スムーズに全てが終われば間に合うはず。
「拓、女のことばっかり考えてたらミスするぞ」
女のことばっかりって。。。
親父にだけは言われたくない。
でも今年に入って分かったことがある。
親父は俺の母親に仕事を紹介したりしているみたいだった。
お金だけを送るんじゃなくてちゃんと将来のことも考えて動く親父はやっぱりすごいと思った。
でも俺はやっぱりあの人のことは許せないし二度と会う気もない。
なるべく思い出さないように心の奥底にしまっていた。
17時
仕事は何のトラブルもなく無事に進む。
「拓ちゃん。時間大丈夫?」
「もうあとは本番だけだからもう行っていいよ」
「いや。さすがにまずいでしょ?」
「いいから。あとは何の楽しみもないオジサンたちに任せといたらいいの」
「。。。。すみません」
俺は会場を抜け出す。
「拓ちゃ〜ん」
「お、親父。。。」
「気をつけろよ。雪で凍結してるぞ」
「。。。」
「もぉ早くいけって」
「すみません」
そういって急いで着替えにうちへと戻った。

