俺が彼女を抱けない理由


それから俺と葵ちゃんはどちらからともなく連絡をとるようになった。







「葵ちゃん。なんか食べたいものある?」



「う〜ん。。。食べたいものかぁ。。何でもいいよぉ」


「何でもっていうのが一番困るんだけど。。。笑」



「じゃあ。。牛丼」



「牛丼??爆」





「えっ?ダメ?」



「それ全然葵ちゃんのキャラと違うじゃん。笑」


「。。。」



下をみて恥ずかしそうに笑う葵ちゃんがとても可愛く思えた。


いろんなとこへ遊びにいき、いろんなものを一緒に見る。


会う回数もどんどん増えていった。


一緒にいるだけで葵ちゃんがどれだけ俺のことを思ってくれてるかわかる。


この子を大切にしてやらないと。。



俺は次第にそう思うようになった。




「拓ちゃん」



「ん?」


「今日アタシの部屋に行かない?」


「えっ??大胆。笑」


「違うってば。ご飯作るから」




「まじで〜!!俺女の子に料理とか作ってもらうとか初めてだよ」



「ほんと??」


母親にさえほとんど作ってもらった事のない俺は自分のために料理してくれるという気持ちがすごく嬉しかった。