俺が彼女を抱けない理由



「沙希、高校も陸上?」


「うん。他に取り柄もないしね。。夕実は?」


「そうだなぁ。。。サッカー部のマネージャー!」


「なんでまた急に?」


「だってカッコイイ人多そうだし。笑」


二人の声は本当ぃ大きい。



・・・ていうか夕実ちゃん動機が瞬と一緒だから。。苦笑





「お〜いチャイムなったぞ」


英語の堤が教室に入ってきた。

若い男の先生でなんとなくプライドが高そうで俺は苦手だった。


そして英語も苦手。。。


授業中も上の空で窓の外を見る。



この席からはちょうど陸上部が練習するであろうグランドが見える。

俺また走るんだ。。

香川の方を見るとアイツも英語なんて頭に入ってないような顔をしてた。


香川ってどんな奴なんだろう。




俺が女に興味を持ったのは始めてかも知れない。


肩につくくらいのストレートの黒髪に気の強そうな目。

身長は多分俺より20cmくらいは低い155cmくらい?


あっ。。




香川が不思議そうに俺を見た。



ちょっと見すぎだったかも。。。


好きという感情とは違うと思う。



でも俺は香川の事をもっと知りたいと思った。




授業が終わると何か言いたそうに香川が俺の席まで来た。


「拓〜さっきこっち見てなかった?」


「えっいや。。なんか分かってないような顔してるなって」


「うるさい!」




また思いっきり頭殴るし。。



コイツ口より先に手が出るタイプ?



「じゃあそろそろいこ〜よ」


「おう」


そう言って俺と香川は部室に向かった。