俺が彼女を抱けない理由


ホールに戻ると1人の女の人を車に乗せる兄貴がいた。



「なにやってんの?」



「足ケガさせちゃったから病院に連れていってくる」


「沙希のことは?」


「あとで連絡するから。」



「さっきはごめん。でも俺そういうつもりじゃないから」


「分かってる」


二人が乗った車はそのまま走り出した。




俺はもうパーティという気分でもなく部屋に戻る。


ベッドに寝転がった俺には後悔という言葉だけが残っていた。




「おい拓?」


「はい」




「お前なにやってんの?みんないるのに」


「うん。。。ごめんちょっと頭痛くって」



「そうか。わかった。」

そういって親父は下りて行った。



結局その日沙希からの連絡はなかった。





俺はいつの間にか寝てしまっていたみたいでもう外は明るかった。



「おはよ〜」



「おはようございます」



「今日はゆっくりしてていいのに」



マナさんがコーヒーをいれてくれる。



「昨日は途中で部屋に戻っちゃって。。。」



「疲れてたんでしょ?いいのいいの」



「でも。。」