「どうしたの?」
「あの。。。クリスマスとかって拓ちゃん予定ある?」
「仕事終わってからだったら空いてるよ。どうしたの?」
「・・・・」
「葵ちゃん?」
「あのぉ。。。アタシと一緒にいてもらえないかな。。。」
葵ちゃんの目には涙が溜まっててそれが何を意味しているのかすぐに分かった。
中途半端なことをするのが一番傷つけるって分かってたのに、この時俺は軽い気持ちでいいよっていったんだ。
「ほんとに?」
「うん」
そして葵ちゃんは嬉しそうに沙希と兄貴の方に戻っていった。
「は〜い沙希ちゃん食べなよ」
大盛りにいれたお椀を沙希に渡す。
沙希はそれを受け取ったまま兄貴を見つめる。
俺には見せたことのない恋をしている目だった。。
4人で他愛もないことを話し兄貴と俺は沙希の部屋を後にした。
今頃沙希はどんな気持ちでいるんだろう。
俺は何をやっているんだろう。

