「。。。。」
「拓ちゃんの名字って高井じゃないよね?あっ高井さんが芸名??」
「本名だよ」
「。。でも」
もう話さなきゃな。。
俺は自分の口で話そうと思った。
「あっ。。俺親父の愛人の子。だから母方の結城を名乗ってるんだぁ」
沙希の方を見ても俺の話を聞いているのか聞いてないのかも分からない。
「ごめんなさい」
葵ちゃんがすごく申し訳なさそうに俺を見る。
「そんなの気にしなくていいよ」
そんな俺の言葉にも下を向いたままだった。
「俺もほんとの兄弟だと思ってるし親父も拓の事を跡継ぎだと思ってる。
俺より拓の方がかわいいから。笑」
兄貴が俺の方を見て笑う。
「まぁそんな事をどーでもいいって事」
俺は鍋の用意をすると言う葵ちゃんについてキッチンに行った。

