俺が彼女を抱けない理由

金曜日は何かと忙しかった。


土日に大きなイベントやライブをする事が多いから準備で仕事が遅くまでかかる事がよくあった。


もう18時かぁ。。



今日沙希のとこ行くの遅くなるかもな。。


「拓ちゃん。今日祐ちゃんと出かけるんでしょ?」


「そうだけど。なかなか終わんなくて」


「いいよいいよ。たまには社長に働かせたら。笑」


マナさん強いな。。笑


親父も惚れた女には頭が上がらないらしく、なんでもいう事を聞いてる。



「でも。。。」




ガチャ




「祐ちゃん。今日はまた一段とかっこいいね」


マナさんが上から下まで兄貴をチェックする。



「うん。やっぱり高井祐介は完璧だ」



「そんなことないって。。」



兄貴は恥ずかしそうに笑っていた。


この笑顔が女の子にかわいいって言われてる笑顔か。。。


俺も兄貴を観察する。



「拓、何見てんの?」



そんな俺を不思議そうに兄貴が見る。



見すぎた。。。



「用意してこいよ」



マナさんの方を見ると大きく頷いたので俺は部屋に着替えに行った。