俺が彼女を抱けない理由

「拓ちゃん、今日みんなでご飯食べない?」


マナさんが俺の部屋に呼びにくる。


「みんなって?」


「祐ちゃんも帰ってこれるって」


「そうなんだ。。分かった」


兄貴は今舞台だけに集中したいからといって他の仕事は入れてないらしく時間にも少し余裕ができたみたいだった。




「舞台の練習とかどう?」



「どう?って。笑」


「いやぁ。なんか俺には全然わからない世界だから興味があって。」


「楽しいよ。お客さんの反応がすぐに返ってくるからな」


「あ〜そうだね。あっ香川って覚えてる?」



「あの拓の友達の?」


「そうそう。アイツがすごい兄貴のファンらしくって舞台のチケット渡した。もう半端ない喜び方してたよ。笑」



「そっか。笑」



「それでさ、今度アイツんちで鍋するんだけど兄貴行かない?」


「えっ?」


「サプライズゲスト。笑」


「全然いいけど。。。なんか緊張するな。。。」





「なんでだよ。天下の高井祐介だよ!!多分兄貴の姿みたらアイツ腰抜かすんじゃない?笑」



「いつ?」


「金曜の夜」



「わかった空けとく」



「なんか楽しそうだな」


親父が会話に入ってくる

「まさか行きたいとか言わないよね?笑」


すかさずマナさんに突っ込まれて照れる親父がなんか可愛かった。