俺が彼女を抱けない理由


「沙希〜帰ろぉ〜」


「うん」

チャイムの音とともに教科書をカバンに詰め込む香川の姿が見えた。



「拓!なになに??香川のこと気になるわけ?」

「いやっ。アイツ声がデカイから」

「まあな」


「さっいくぞぉ〜デートだデート~」


「おう」



香川の姿を目で追いながら俺は瞬と教室を出た。






駅に着くと売店の前に女の子が二人立っているのが見えた。


見ただけで軽そうな感じが分かるその二人を見てすぐにここに来たことを後悔した。



「瞬〜!!」


「ゴメン待った?」


「待ったよぉ。。」


甘えた声で瞬の腕に絡みつく女。






「あっコイツ拓。」


「やばっ!カッコイイし〜」


こっちに近づいてくるし。。
やっぱり家に帰った方がよかった。。




「拓。コイツが俺の彼女でメグ。っで?」


「あっこの子がアタシの友達のアズ」


「ヨロシク〜」