姉さん、お願いだから
今は来ないで!!

足音が洗面所の方に
向かったのを
聞いてホッとした。

「なぁ将君」

今の今まで黙ってた
信晶さんが口を開いた。

体勢は変わらないけど……

「何ですか?」

呼ばれたから
返事をしてみた。

「もし、オレが実は
将君が好きって
言ったらどぉする?」

〔もし〕なんて
前置きしてるけど
信晶さんの目は本気だ……