【孝子サイド】

いずみさんが帰った後…
彼女を送っていった孝次兄が


あたしが待つここファミレスに
今戻ってきた。

さっき…

いずみさんの
些細な言動と行動に

あたしはブチぎれて暴言吐いた。


『出てけ!!

消えろ!!』

そうあたしに言われて

あの人本当に消えちゃった…


時間が立ってくるにつれ


ただただ自己嫌悪だよ…。
嫌煙者には分かって貰えないが
我々喫煙者は実はすげぇ 肩身が狭い。
吸える場所もかぎられちまう…
だから
あん時いずみさんに言われ腹が立った。

でも
言っていい事
悪い事がある。

あたしは
頭に血がのぼり
カーーッときたら

マジ見境がつかず
攻撃的になる、

これ
かなり問題だよな…

いずみさんには直接会って
ちゃんと謝ろう…。

孝次兄貴が

『孝子オマエ疲れてんだよ…
暖けぇもんでも飲めや!
良かったらなんか食うか?奢るぞ』

あたしは頷き…さっき

いずみさんがくれた

白い箱を見つめる。

泣けてくるね…。

『あたしが吸うヤツはマイセンの10だよ…

コイツ白は一番軽いヤツじゃんか…

あの人
いいものをくれたね…

コイツまで
タールを落とせるかな…
やってみよう…』

ホットドリンクを何杯かおかわりし食事もした。

『いずみさん…

なんかあの人ムカつくけど

あたしが怖くてビビってたのに…

結構言いたい事

言うじゃん…

度胸あるじゃん…

ある意味

気に入ったよ!』

『ん?孝子?(笑)』

自分で言っときながら恥ずかしくなって下を向くあたしの腕に孝次兄貴が自分の腕をからませてくる…


『図太ぇ女だろ!?

オレが選んだ女だからなヤツは~

ああ見えて

アイツは度胸メチャクチャ
据わってんだよぉ!!』


体がポカポカと暖まった頃、あたしたちはお店を出た。