やつは以前、“空なんかより色に溢れ出るカラフルな街だ”と言った。 “色のついた夢で溢れてる”と。 「ありがとう」 言葉は勝手に口からこぼれた。 まぶしいまま目を開くと見える。 「…お前、また」 ────なんだこれ、しつこい。