シルバーグレイの目

100万だ。ひゃくまん。

ワンハンドレットミリオンだ。

ありえない。

付箋が百万にくっついていた。

『3年後この家使うし、荷物は全部おいていって☆
このお金使って、向こうで揃えて!ヨロシク!』

とのこと。

なんてテキトーな親なんだ。

あ、いい忘れてたけど、何故“義理”が着くのかというと…

簡単に、バッサリ言ってしまえば、いわば“形式上”なのだ。

私は、何回も転生して(とはいえ魔力所持者には変わりなかったが)、何百年も生きれば、本当の両親は、一般人で、私が何百年生きても、彼らは普通の人生は百年未満で
幕を閉じる。

で、一応何をするにも、親というものが子供の時は必要だ、とおもったから、一般人の両親、つまり異能所持者や魔力所持者ではない、子供のいない夫婦に、親代わりをしてもらっているのだ。養子として。


彼らは私を魔力所持者だとしっている。




…お分かり頂けただろうか。

よし。
お分かり頂けたかどうかは定かではないが、
とりあえず、財布と携帯だけ持って、家をでた。