極力後ろは見ないようにして、椅子から立ち上がりキッチンへと歩いた。



ガチャ。


無駄に大きい冷蔵庫を開くと、中には栄養ドリンクと飲むタイプのゼリーのみ。


「まずい。これはまずいわ」



音羽は仕事に関してはしっかりしているが、自分のことに関しては全然しっかりしていない。


外食や栄養ドリンクで毎日の食を済ましている。


更に、就寝起床時間もリズムを崩しまくっている。



「本当に、秘書が必要かも…」



栄養ドリンクを握りしめて、音羽は静かに冷蔵庫を閉じた。