や、やば…。
なんか、気まずい。


「……………何?」



静かな教室だと小さくても聞こえる木梨君の声。


これって、あたしに問いかけてるんだよ、ね?



なんだか、急に冷や汗が…


「…えと、何読んでるのかな〜、って…」



絶対、今のあたし苦笑いになってる…!


必死に場を和ませようとしている音羽とは裏腹に、木梨はシラッとした目でこちらを見ていた。



なにこれ…
地獄でしかないんだけど…。


あたしは数分前の自分のしたことに心底後悔していた。



慣れないことはするんじゃないな。