「莉桜、ここだよ、ここっ!」
目の前の豪邸を前にして私の足は自然と止まる。
美紗さん、この家どっから持ってきたんですか?
今日の予定…すなわち引っ越し。
私と椋雅と耀雅、拓真の入ってるモデル事務所の社長である美紗さん。
今日から始まる、この双子たちとの同居生活だって、全部美紗さんの提案だ。
「場所は私が用意してあげるから、楽しんでね☆」
語尾に☆なんてつけて、超楽しそうに微笑む美紗さん。
もちろん逆らえるわけなんてなくて、今に至ります。
…本当なんでこんなことになったんだろう。
いくらこのツインズと幼馴染みといえど、こいつ、特に耀雅なんて、ウサギの皮を被ったオオカミですよ?
それぐらい美紗さんも知ってるはずなのに…なぜ…


