「あれ、椋雅起きたんだ?」
「莉桜?なんで布団なんか持ってんの?」
「そのまま寝てたら椋雅が風邪ひくかなって思ったから…」
数分でリビングに戻ると、椋雅はすでに起きてた。
私の好意は半分以上無駄になったわけですが…
まぁいっか。
あーでも、もう少し、椋雅が寝てるところ見たかったかも。
「ふーん、ありがと。これこのまま置いといていいよ。俺が後で部屋置いとくから。
もう寝るんでしょ?」
「大丈夫だよ、それぐらい。私が勝手に持ってきただけだし。」
「女は早く寝た方がいいんだろ?おやすみ。」
あのーそれはわざとですか?って聞いてもいいですか?
その笑顔でそんなこと言われたら、寝るしかないじゃないですか。
「…ありがとう、おやすみ…」
これが初日とか、双子との生活、本当辛すぎだから。
そんなことを考えながら、私は自分の部屋に戻った。