そんなあなたは先生でした…(下)


全員があたしを見る。


「あ、礼?」

「礼ちゃんできるの?」

「礼ちゃん本当に?」

3人に問われ、

「はい。
母と暮らしていたときに家事してましたから全然大丈夫ですよ」


そう言ったら

「じゃぁ、礼ちゃんお願い!!!」

奏さんから懇願された。


「何よ、もぉっ」

麗華さんはますますご機嫌ななめ。


「礼、本当に大丈夫?」

陽は心配しているみたいだ。


「うん!!!
麗華さん、」

「何?」

「奏さんは麗華さんの手料理を誰にも食べさせたくないんですよ。大好きだから」

「そ、そうなの!?」


麗華さんの顔がパーッと明るくなる。


「そ、そうさっ」

たじたじ答える。


「だから、麗華さんは奏さんにだけ手料理作ってあげてください。本当は陽にも食べさせたくないらしいんで」


陽に凶器を食べさせるわけにはっ!!!!!!


「わかったわ♡」


奏さんはあわあわと言っている。

「礼nice」

陽からはちっちゃい声で言われた。