そんなあなたは先生でした…(下)


麗華side


涙が次々と流れる。


これが


嬉し涙


というものなのか……



「麗華、返事は?」


奏にプロポーズされ、


あたしはその瞬間から涙が止まらない。



「あたしでいいの?」


「麗華以外いらないよ」


そんな嬉しいことを言ってくれる。


「麗華、ずっと側にいてくれませんか?」


「はいっ」


あたしは奏の手を握った。



すると、大きな拍手に包まれた。



周りを見ると、


先程の店員さんや周りのお客様が
あたし達に拍手をくれている。



「実は、これ計画してたんだよね。
試着も。
麗華がこれを選ぶように仕向けたし」

「え、どういう!?」

あたしは何が何だかわからなかった。


だって、さっきまで……


え?



「奏様は、こちらのウエディングドレスを既に購入なさっておりますよ。
サプライズをしたいということでしたので、一同、バレぬように演技をさせていただきました」


店員さんが頭を下げて言った。


あたしにはまだわからないよ。


え、これはっ?


計画?


「奏様と麗華様は……素敵ですねぇ。
7月7日の七夕に挙式予定です」


七夕……


挙式………



「麗華、愛してる」


奏は愛の誓いを囁いて唇を重ねた。