そんなあなたは先生でした…(下)


「なに、妄想してんのっ!
恭哉は朝から盛ってるのねぇ」

「だから、ちげぇって!!!」

まったく、

麗華さんは信じてないようだ。

奏さんもニヤニヤしてるし。


黒澤と佐伯は別世界にいるかのように
爽やかな朝を迎えて、

俺らの話に耳を傾けようともしていない。


「陽、ほっぺにジャム付いてるよ」

「え、どこっ?
とれた?とれた?」

「うん、とれた」


と、

なんて熱いんだ。



このバカップルは。


舞花は………

まだ眠そう。


卒業式前日。



そんな朝の始まりだった。