そんなあなたは先生でした…(下)


部屋に戻って、ソファーに座る。

「大丈夫かな?」

「大丈夫だろ」


冷蔵庫から飲み物を持って、
ソファーの前のテーブルに置いてコップに注ぐ。


「でも……」

「心配いらないってば。
たぶんヤってないから」

「どうしてわかるの?」

「恭哉だから」

きっぱりと言った陽の言葉の意味がよくわからないけど、恭哉くんのこと信用してるのかな?


「宇野さん可愛いね。
あんなに焦っちゃってさ。
初々しいよね」


か、可愛いって……


「もちろん礼も可愛いよ?」

「……そんなことないもん」


絶対に舞花ちゃんのほうが、
ピュアで可愛いもん。


「礼の可愛い声聞きたいな」

「えっ?」


意味不明な発言の後、
あたしは陽の唇に捕まった。


「ちょっ……ンッ…」


深くなっていくその口付けに
あたしは逃げることなんてできないの。


ううん、

逃げようとできないの。