「俺さ、まだわかんねぇんだよ。 今まで適当に生きてきて、 適当に人と付き合ってきたせいで、 自分と向き合うのが難しくてさ」 自分、こんなやつに何言ってんだよ。 そう思いながらも、 こいつならわかってくれるかもしれない。 だから、今抱えていることを吐き出した。 「一生懸命ってなんだ? 頑張るってどうすればいいんだ? 俺って、なんでこんなに空回りばっかりするんだろうか」 俺の話を佐伯は頷きながら聞いてくれた。