そんなあなたは先生でした…(下)


「俺さ、まだわかんねぇんだよ。
今まで適当に生きてきて、
適当に人と付き合ってきたせいで、
自分と向き合うのが難しくてさ」


自分、こんなやつに何言ってんだよ。


そう思いながらも、

こいつならわかってくれるかもしれない。


だから、今抱えていることを吐き出した。


「一生懸命ってなんだ?
頑張るってどうすればいいんだ?
俺って、なんでこんなに空回りばっかりするんだろうか」


俺の話を佐伯は頷きながら聞いてくれた。