そんなあなたは先生でした…(下)


俺はクリスに電話をかけた。

怒りなのか悲しみなのか、

震えが止まらなかった。


『わぁ、陽ですか!?』

「おい、お前瑞姫に何した?」

『ミズキ?』

とぼけたように話す口調がいらいらを引き立てる。

「ふざけんなよっ!!!」

『……』

「何やったんだよ、あいつ死んだんだぞ。」

『キャハハハ…』

電話から甲高い声で笑うクリスが聞こえた。

『ミズキには忠告文を送っただけ。
それだけでなんて……ださいわ』

「ダサい?」

『そーよ。
ねぇ、25日のクリスマス。
ミズキの葬式と重なるわねぇ、
あたし今日本にいるの』

「だからなんだよ」

『もし、クリスマスにあたしに会ってくれたらもう陽に関わらない。
でも、ミズキの葬式に行くなら……

陽が新しい彼女チャンができたらまた邪魔するから……』



クリスはそう言って電話を切った。