「この世界にある植物は、基本的にオーカの国のモノと大差ない。ほとんどの植物の形はオーカの世界の植物と一緒だ。ただ名前が違うだけで。」

『そうなの!?』

なら、私にも何とかできるかもしれない・・!!

「ただ、ほとんどと言うだけで全てというわけではない。人食い花なども存在する。探すならワタシも手伝おう。」

『あ、ありがとうイルちゃん!!!!』

君は一体どこまで優しいんだぁぁぁ!!!なんて感激しながらも辺りの森を探す。

切り傷や血止めに活用できる植物って何があったっけ・・。
えっと・・えっと・・。

昔祖父に教わった薬草を頭をフル回転させて思い出す。

『ガマ!!!!そうだガマだ!イルちゃんこの辺にガマが生えてるところ無いかな!?』
「オーカ、ガマとはなんだ?」

あ、そっか・・イルちゃんガマ知らないのか・・んっとー、どうしよ・・

考えて考えて考え抜いた結果、取り合えずポケットに手を突っ込んだ。

ゴソゴソゴソッ
パカッ

『んーと・・はい、これ』

ポケットから取り出した携帯の中から、植物フォルダに入っていたガマの写真をイルちゃんに見せた。

学校から帰ってきたまま、カバン放り出して来たんだよね、私・・。携帯だけは、セーラーのポケット入れておいてよかった・・。