ぶつかって来たのは確か同じクラスの田中さん。
その後ろにはうちのクラスの学級委員長の姿も見える。
ここは私のクラスの直ぐ目の前。だから、彼女達が居ても不思議は無い。
けど、固まるな。頼むから固まらないでくれ。そりゃぁ、私はこの学校では腫れ物のように扱われてるし、厄介者な事には変わりないだろうが・・・
彼女たちだけでなく、廊下に居た生徒もそのシーンを見ていた生徒もみんな固まっている。
おぉう・・マジでか・・。
「ご、ごごごご、ごめんなひゃひ・・!!」
ちょ、この子ビビりまくりじゃないっすかーー。
「ちょっ、あんた誰にぶつかって!!ごめんなさい、この子が・・!!」
あっははー。私ってば同じクラスの子にまで敬語使われちゃっとるやないかーぃ
確かに、今まで腫れ物扱いしてきた奴に対して、私物凄い酷い態度取ってたからなー。
けど、こんなに酷かったのか・・。それは知らなかったわ・・。
もしかしたら、これは転機なのかもしれない・・。
イルちゃんが居なくなった後、私はこの世界でまた独りになる。
そうならないためには、この学校の人間と打ち解けなければならない。