だけど・・ごめんね。今は顔、見せられないや。


「オーカ。どうした?」

『何でもないのよー。だけどちょっと待っててねー』


今の、この黒くて汚い感情をイルちゃんには見せられない。

こんな顔、イルちゃんにだけは知られたくない。


「オーカ。顔をあげろ。オーカ」

『無理。ごめん。それだけは無理』

だって、私のこんな汚い感情・・見せたらきっと君は消えてしまう。

たった5日間だけの死神様を、私はまだ手放したくないの。


だから、この顔を、この感情を、見せるわけにはいかないの







「オーカ。お前はワタシと他の人間とで顔が違うな」


ドキリッと心臓が痛い程鳴った