この家に、両親や祖父以外に誰かが居るだなんて久しぶりだ。


『イルのご飯私が用意してもいい?』

「オーカ。ワタシは別に食べなくても・・」

あ、それは嘘だ。だってさっきお腹なってたもん。

『食べてくれないの?』

ショボーーンとした感じに言えば、目の前でイルが慌てているのが分かった。あぁ、なんて可愛い!!・・・おっと。なんてこった。黒ローブに萌えてしまったぜぇ。


「む・・分かった。有難くいただく」

くっそ、お堅いなぁ!!けど、そんなとこもキュンッと来ちまった!!!!

『じゃぁ早速、今日の晩御飯食べたいものはー?』

「・・・。オーカの作ったもの」

ズッキュゥゥゥン!!!おぅふっ、私の心臓が死神に持ってかれちまったぜ・・!

『全力で腕を振るわせていただきます!!!!』

グッと腕まくりをして見せれば、何故か引かれた。

やだっ、引かないでよっ!