『イルー。イルはどうしてここにいるの?』

死神だから?死神だから爺様の命を狩りに来たの?


「ワタシの仕事は、魂を天に導く事」

『爺様の魂を導きに来たの?』

「あぁ。本来この世界の魂を別世界のワタシが狩るのはまずあり得ないのだが、こちらの世界の死神不足で、暇だったワタシがかり出されたのだ。」

『こっちの世界とかよくわかんないけど、イルは本来この国の者じゃないってこと?』

「その通り。ワタシはこの世界とはほとんど関わりのない世界に存在する死神」

『ふぅーん?で、その死神様は暇だったからこっちの仕事を手伝いに来たわけだ?』

「うむ。やる事もあまりなかったから取り敢えず魂を狩る前に顔を見にでもと思いこちらに来ていた」

なぁーるほーどねぇー。で、そこでバッタリ普通は見えないはずの死神様が見えちゃう私と遭遇したわけか。ほーほー。


運良いな、私・・・・。

『で?何時狩るの?』

「125時間後だ」

125時間後・・えっと1日24時間だから、あーうーえー・・。


『5日と3時間か!!!!!』

ピィィンと閃き、声を上げれば目の前に座るイルを見ればコクリッと頷いた。

「その間、あの男のそばに居ようと思った」

『5日間ずっと!!!?』

それは吃驚だ。あんな男の傍にずっと居るなんてそんな馬鹿な!!息が詰まるに決まっている。

『イル、イルは5日はここに居るの?』

「その予定だ」