魔法のお菓子



「どうしてっ?」



鹿野くん離してくれないと、鹿野くんにお菓子作れないよ



「君にお菓子作らせたくないからだよ」



「そんな!?」



「お菓子作ったら君は好きなやつにあげるんだろ?俺はそんなの我慢できない」



「えっ…」



それってどういうこと…?



「鹿野くん、どういうこと…?」



下を向いていた顔を上げて聞いても、鹿野くんは顔を赤くして何も話してくれない



ずっと鹿野くんを見ていたら顔をどんどん赤くしていった



なんかギャップがあって可愛い



そんなこと考えてたら、鹿野くんはハーっと溜め息をついた



「…そんな赤い顔でこっち見ないでよ。恥ずかしいから」




「ごめんなさい…」



私が謝ると鹿野くんは何か決心した顔つきになった