青空に白球を

「ため息吐くと幸せ逃げるんだぜ?」


すぐ横から少し高めの声でそう言われた。


驚いて横を向くと、無邪気な笑顔を浮かべている男子がいた。



「えっと・・・・」


隣の席の人だとは分かるが名前が分からない。


胸に着けてある名札を見るが、読めない。


明石、素直希?


私の視線に気付いたのか、男子生徒は


「あかし、なおきって読むんだ。てか、自己紹介で言ったと思うんだけど・・・・」