青空に白球を

考え事に耽っていたのだろうか?


佐々先輩に声をかけられて、やっと意識が自分が手にしている本に向いていないことに気づいた。

「なんか悩み事でもあるのかな?」

佐々先輩は物腰柔らかい温和な先輩だった。

彼女の深乃先輩とは正反対の性格をしている。


「・・・・もし、小さなことで自分の大好きなものを諦めなきゃいけなくなったら、先輩ならどうしますか?」

悩みなんてない。

そう言うはずだった口は、思わぬことをぬかした。